1週遅れで記録を残しているので、これを書いているタイミングではようやく全15コマの講義が終わっています。自分に対してですがお疲れさまでした(笑)あとは残すところ、最終課題を出して、それの採点です。
さて、今回の14コマ目は、「医療訴訟と医療事故調査制度、医療従事者保護の仕組み」についてお話ししました。
医療機関では、人間の健康、身体、生死にかかわることを行う場でもあり、色々なリスクが潜んでいます。その中でも重大なものとなると命にかかわり、時には医療訴訟ということに発展します。
そんなことで、法的責任の整理とどのような対応がとられるのかについてご紹介し、最後には、医療従事者を護る仕組みとしての補償制度についてご説明しました。
損害賠償責任は、民事上の責任として金銭的な解決が行われますが、この条件としては、①悪い結果、②過失、③因果関係が必要となっております。医療事故における法的責任が追及される場合は、民事責任が大半です。他には、刑事責任や行政責任という枠組みもありますが、こちらはまれになります。
一方で、医療従事者と言うと、国家資格を保持しているため、行政責任という形で免許取消しや名称使用停止などもあるのですが、これらは医道審議会等を含め確りと議論がなされたうえで行われることもあり、頻度は多くないです。一方で、時折ニュースにもなりますが、医療従事者が大きな事件等を起こして行政責任に該当することもありますので、医療現場だけでなく、日常でもおかしな行動は起こさないことが求められます。(あたりまえですが笑)
そんなことで、次回は最後の15コマ目。働き方改革とタスクシェア・タスクシフトをテーマに、お話ししする予定です。
<目次>
・重大事故発生時の対応
・法的責任
・日本臨床衛生検査技師会の補償制度
<今回取り上げたこと>
・事故対応マニュアル
・医療有害事象・対応指針~真実説明に基づく安全文化のために~
・院内医療事故調査委員会
・医療事故調査制度
・医療事故に係る調査の流れ
・医療事故調査制度における整理
・損害賠償責任とは
・法的責任
・法的責任の種類
・法的責任と医療過誤(過失)
・過失とは
・民事責任について
・医療機関における民事責任(損害賠償請求)
・医師と検査技師の関係性
・賠償金額について
・民事裁判について
・刑事責任について
・刑事責任の特徴
・刑事責任手続き
・その他の刑事責任が問われる事例
・行政責任について
・医療事故と行政責任
・日本臨床衛生検査技師会(日臨技)について
・入会特典
・日臨技の会員のための補償・共済制度
・感染症罹患共済金制度
・臨床検査技師賠償責任共済制度
・普通傷害救済制度
・研修会等事前参加費返金制度
・無料相談サポート