大学での講義5コマ目

人材育成・教育

今回は「ヒューマンエラー」がテーマです。人間は必ず間違いを起こします。ヒューマンエラーをゼロにすることは不可能ですが、それに対して対策をたてることは可能です。

予防策と拡大防止策。そもそもエラーは許容範囲からの逸脱を意味するものなので、許容範囲を変えてしまうことも。

今回も理論やら対策やらなかなかに難しい内容。さて、伝わったかな。

とにかく、講義をすると自身の理解がほんと進む。本を読み直して、頭の中で整理されて、文字に起こして、それを伝えるために練習をして、実際に講義をする。講義を行うたびに、普段の活動との接点が生まれ、特にリスクマネジメントという分野は、人間の深層心理や組織の活動原理などを考えるので、あらためて勉強になる。

そんなこんなで、本日もお疲れ様でした。次回は、リスクマネジャーという人にフォーカスした話をする予定です。そしてその後は、リーダーシップとコーチング。これまた、頭の中が整理されたら、おもしろいことが見えてきそう。

追伸、
これでようやく講義の1/3が終わり。まだ10コマもあるって、大学の先生はこれを何教科もやるってすごいな… 初年度の作業量ハンパない(笑)

目次
・ヒューマンエラーとは
・情報処理とヒューマンエラー
・ヒューマンエラー対策
・医療システムの特徴とチームによるエラー

<今回取り上げたこと>
・ヒューマンエラーの定義
・人間の行動メカニズム
・レヴィンのモデル
・コフカのモデル
・天秤モデル
・ヒューマンエラーの分類
・行動主義による分類
 ・未実施エラー
 ・誤実施エラー
 ・余計な行為エラー
 ・順序間違い
 ・タイミング間違い
・認知心理学の原因による分類
 ・記憶違い(ラプス)
 ・実行しようとする判断は正しいが異なった行為の実行(スリップ)
 ・判断そのものが間違い(ミステイク)
・情報処理プロセス
・知覚:視覚、聴覚、嗅覚、味覚、平衡感覚、皮膚感覚
・認知予測
 ・見たいものを見る
 ・期待聴取
 ・こじつけ解釈
 ・ゲシュタルト特性
・意思決定
 ・正常化の偏見
 ・同町効果
 ・権威勾配
 ・社会的手抜き
 ・リスキーシフト
 ・集団浅慮
・記憶
 ・感覚記憶
 ・短期記憶
 ・長期記憶
 ・忘却曲線
 ・記憶変容
・注意制御
 ・容量に限界がある
 ・選択的で方向性がある
 ・強度が変化する
・行動:ラムヌッセンのSRKモデル
・ヒューマンエラーは、その人になりきって考える
・ヒューマンエラー対策の目的
・発生防止と拡大防止
・戦略的エラー対策の4段階
 ・作業遭遇数の低減
 ・エラー確率の低減
 ・多重エラーの検出対策
 ・被害を最小とする備え
・医療システムの特徴
・チームによるエラー対策8つ
・安全文化の醸成

神戸 翼

神戸 翼

1983年4月8日生まれ。愛知県春日井市出身。 蕎麦鑑定士や温泉入浴指導員を取得するほどに蕎麦と温泉好き。キャンプ、山登り、ダイビング、フィッシング、スキー、写真撮影とアウトドア全般を行い、自然の中での活動を楽しみにしている。(写真は東京都西多摩郡檜原村の古民家にて庭の片付け中)

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